上井草日記 | まちづくり上井草

上井草日記

代田の長屋2017/08/11 Fri

上井草日記
代田の長屋

「代田の長屋」のオープンハウスを拝見してきました。8/6(日)

・「代田の長屋」の建築設計管理は、まちづくりグループ・井荻まちラボ代表でもある建築家・林 美樹氏の主宰するStudio PRANA(林 美樹・山内 輝)。

敷地70.94㎡という狭小住宅ながら、採光、風通しなどについて、湿潤なこの国の暮らしへの細やかな配慮が見て取れました。木組みを活かし、内外装に無垢材・自然素材を使い、こまいを組み上げた土壁とするなど、長く暮らしたくなる住宅になっています。1階は施主の独り住まい。外階段から上がる2階の借り手もやはり独り住まいの友人。コンパクトながら開放的な総ステンレス・キッチンのあるワークスペースからは、どこかコーポラティブハウス的な創造性豊かな人間関係も連想されます。

・造園の担当は、練馬区下石神井「きこころ」川崎慎之介氏。

玄関回りにわずかに残った敷地に、株立ちのアカシデ、ヤマボウシ、モミジ、ナンテンなどを配することによって、外部との間に緩やかな見え隠れの関係を作り上げています。雑木と野草の庭を得意とするこの造園家。作為を感じさせない仕上りを目指して、逆説的ですが、涙ぐましいほどの工夫と労力を惜しみません。工期の遅れなどから植え込みのタイミングが真夏になり、根付きが心配されましたが、「梅雨明けから今年はむしろ雨が多くて助かりました」と話しておられました。

自然に抗するのではなく、その力を引き出そうとする姿勢において、また伝統に深く棹差しながら、あくまでも自らの感覚に基づく創意工夫を怠らない点において、林氏、川崎氏おふたりの仕事には共通点が少なくないように思います。施主・建築家・造園家の結びつきは、相互の価値観や生活スタイルへの共感に基づくべきことはいうまでもありません。


※PRANA=サンスクリット語で呼吸、息吹、(宇宙の)生命力、生きるエネルギーなどの意味

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2010/08 に杉並区初の
「テーマ型まちづくり協議会」
に認定されました。